• ニュースリリース

業界初の注射針用プラズマ装置 針用真空プラズマ装置「TSM-90」新開発 品質向上と環境負荷低減に対応

News Release                                                                                

2024年7月11日

株式会社 魁半導体

業界初の注射針用プラズマ装置

針用真空プラズマ装置「TSM-90」新開発

品質向上と環境負荷低減に対応

 

プラズマ装置を開発販売する株式会社魁半導体(京都府京都市下京区、代表取締役 田口貢士)は、医療用注射針など針の製造工程において「カヌラ(針管)」と「ハブ(針基)」の接着を強化するためのプラズマ処理装置「針用真空プラズマ装置 TSM-90」を開発、7月11日に発売します。針を設置する治具も搭載しており、針に特化したプラズマ装置は業界初の製品です。

 

■業界初、注射針に特化したプラズマ装置

注射針の製造工程の中でカヌラ(針管)とハブ(針基)の接着は、針の脱落や液漏れを防止するためにも非常に重要な工程です。従来の接着強化にはカヌラをクリーンにするために薬剤を用いた化学洗浄処理が行われています。

近年では環境負荷低減の取り組として廃液処理が必要なウェット処理に代わるプラズマ技術が注目されています。プラズマ技術は表面の洗浄と改質の接着強化に必要な2つの処理を同時に行うことができ、注射針のカヌラ(針管)とハブ(針基)の接着に適しています。

既に針の接着強化に真空プラズマ装置を導入されるメーカーもあり、一般的な電子部品の処理用のプラズマ装置が使用され始めています。しかし注射針のように繊細な対象物は、チャンバー内での処理で表面が傷つきやすく不良品の原因となることが課題となっています。

そこで当社は医療分野への対応経験から、針専用の真空プラズマ装置を新たに開発、繊細な注射針が傷つきにくい治具も開発・搭載し、プラズマ処理が可能な装置「針用真空プラズマ装置 TSM-90」を開発しました。ステンレス製注射針で処理時間は約10秒間で、従来のウェット処理と同等以上の強度を保つ接着強化を実現します。

 

■コロナ禍の経験と医療業界の市場開拓

当社は半導体業界をはじめ医療、バイオなど多方面へプラズマ技術を展開しています。コロナ禍で医療分野においてプラズマ技術の有用性が注目され、  ご相談いただく件数が増加しています。

今回、注射針に特化した「針用真空プラズマ装置 TSM-90」を発売し、医療業界で求められるプラズマ技術や条件などをマーケティングし、次の製品開発にもつなげ、同業界での市場拡大を目指します。

写真:針用真空プラズマ装置 TSM-90

 

製品概要 :針用真空プラズマ装置「TSM-90」

接着強度の向上

約10秒~数十秒のプラズマ処理によってカヌラ(針管)表面が活性化され接着剤が隅々まで  行き渡り、接着部の強度が高く保たれます。

表面汚染物質の除去

プラズマ処理は表面の微細な汚染物質や酸化物を効率的に除去します。接着不良の原因となる

要素が排除され、製品の信頼性が向上します。

環境に優しい表面処理

有機溶剤等を利用しないドライプロセスであるために環境に優しく処理が可能です。

 

[製品名称] 針用真空プラズマ装置「TSM-90」

[装置特徴]

・針への処理に特化した構造

・オートモードによる簡単な操作

・放電の様子が見える透明な処理部

・インターロックによる安全設計

・真空ポンプの油が上がる心配のSSないオートリーク動作

[価 格] ¥1,100,000.-(税別)

 

【製品仕様】(標準仕様、カスタマイズ可能)       

型式

針用真空プラズマ装置「TSM-90」

入力

AC100V

処理部サイズ

Φ7.9×90mm (サンプルサイズは処理部に収まる範囲)

出力周波数

11~14kHz

重量

約4.0kg(ポンプ含まず)

外形寸法

d:180mm×w:200mm×h:280mm

ポンプ接続

1/4インチチュ―ブ

ポンプ排気速度

5L/min以上を推奨

ポンプ到達圧力

10Pa以下を推奨

 

※別途真空ポンプが必要です。

 

製品紹介ウェブサイト:https://sakigakes.co.jp/products/tsm-90/

 

 

【本件のお問合せ先】 株式会社 魁半導体 https://sakigakes.co.jp/

TEL:075-204-9589 / FAX:050-3488-5883 / E-mail:s.sales@sakigakes.co.jp

京都府京都市下京区西七条御前田町50番地 SAKIGAKEビル